WallStudio

技術ブログや創作ブログに届かない雑記です

PhotonS(光造形式3Dプリンタ)でフィギアを刷るTips

自分用メモ。 随時書き足していきます。

モノはこれ。

においについて

AnyCubicの純正レジンを使っているが、レジン臭はそれなりにある。不活性状態では数m離れていれば気づかない程度だが、稼働させると結構臭う。プラスチックが焼けたようなにおいがするが、数十分なら我慢できる臭い(個人の感想)とはいえ、部屋中が臭くなるということはなく、換気すればすぐになくなる。凶悪性は臭めの屁ぐらいのレベル。

騒音について

ファンノイズとステッピングモーターのノイズがある。洗濯機と同じかやや低音ぐらいの音域と音量。(体感)

熱溶解式のプリンタはソビエトの睡眠実験かな?というトラウマを植え付けられたが、それとは雲泥の差。なんか動いてるな~ぐらい。

専用の防音BOXを作って中に放り込んで稼働させている。カラーボックスを二つ貼り合わせて、内側にグラスウールを張り付けてビニールでカバーしたもの。グラスウールは触ってしまってもチクチクはしなかったが、あまり素手で触らない方がよさそうだし、生物学的には無害とは言われているが粉じんは出るのでカバーした。これで騒音はイビキぐらいまで低減した。また、臭いも封じ込められる。レジンの反応熱で内部が40~50℃ぐらいまで上昇してしまうが、レジンは高温の方が流動性が高いらしいので別によさそう(…と思ったけど、後述の反りってこれが原因では🤔) 操作がしにくいのが難点。

ベランダに出て窓を閉めると夜中でも音が聞こえないので、多分隣の部屋にも聞こえていない。(と嬉しい)

item.rakuten.co.jp

グラスウールは上記のものを、1mでギリギリ足りた。底面にも貼っているのでプリンタはやや傾いた状態になってしまっている。が、LCD面とプラットフォームが平行になっていれば問題がないみたい。レジンの液面は水平になるので少し多めに入れておかないと片側だけレジンがなくなってしまう。

本当はコンクリートで作りたかったけど、思いのほかコンクリートの取り扱いが難しくて断念した。

パーツの角度

直線部は角度をつけると良いらしいが、フィギアは基本的に曲線なので気にしなくてよさそう。法線が下向きだとサポートが必須になってしまうので、髪の毛のような下向きにギザギザのものはギザギザが上になるように傾けておくとサポート作業が軽減できる。

サポートの付け方

これでもかってほど付けた方がいい。 基本的に一番細いピラーを自動モードのMAXで付けてさらに盛っていくと良い。ただし、ピラーがモデルに埋まることがあるのでそれだけは削除。

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思いっきり反るのでプラットフォームはできるだけ陸続きにならないようにした方がいい。目安として、4cmを超えだすと反りではがれてしまう。

IPAの必要量

湯水のように使う。何も考えずに18L買っちゃってよい。3回の洗浄で0.5Lはもっていかれた。

IPAの容器

一応、高濃度アルコールなので、普通のプラ容器では変質する可能性があるらしいけどペットボトルに入れて数日放っておいても今のところ問題ない。長期保存の際にはガラス瓶に移せば十分そう。 (仮に漏れてもあっという間に蒸発するので喫煙者やコンロ付近でもなければ被害は小さい)

IPA耐用性

1、2回洗ったらだいぶ汚れてしまう。汚れたIPAをUVに当てると白くてドロッとした沈殿が生じる。レジンが固まったものと思われるけど、上澄み液の透明度が下がらないのでろ過して再利用できるのか不安…。きれいになった気がしない。

汚れたIPAの処分

下水に流すのはNG(レジンを含むので)ふたを開けておいて屋外でほかっておけば、IPAだけが蒸発して牛乳プリンだけが残るので燃えるゴミにシュート。

レジンの固まるスピード

LEDのルームライトでは数十分放置しても固まらないのでそんなに焦る必要はない。UVライトにかけると急速に固まりだす。しかし少しでも角度がついていたり裏面は全く固まってないのでうかつに触ってはいけない。

手袋

薬品体性が高く指先が使いやすい、使い捨てのPVCのぴっちり手袋を使っている。

付けるときはいいけど、脱ぐときに指先を触らないと脱げないので指先にレジンがついているとアウト。 成形物を洗ったIPAでついでに指先の汚れた部分だけを洗う。その後IPAを乾かして(数分で乾く)UVライトに当てて残留したレジンを硬化させて無害化している。その後安全に脱ぐ。

脱ぎやすいポリ手袋でよさそう、半額ぐらいだし。